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2016年12月16日

たった1軒で栽培続く「野良カブ」東由利・大台集落

由利本荘市に「山々の上にたたずむ天空の里」と称される場所があります。
「三ツ方森・大台集落」です。(三ツ方森=旧本荘市 大台=旧東由利)

本荘街道(107号)から、山間部へ登っていくこと10分
標高250メートルの山合いに 家々が点在しています。

かおりが おじゃましたのは「大台集落」 戸数9軒 
山から昇る大きな朝日を望める という静かな集落です。

大台集落には、1軒の家だけで栽培されている貴重な「カブ」があります。
その名は「野良カブ」

ノラカブ

由利本荘地域の魅力を発信しよう!と 動いていらっしゃる 
井島市太郎さんにご案内していただきお訪ねしました。

お伺いしたのは、木島ケサさん(82歳)

木島さんは、お嫁に来た時(昭和26年)から、
木島家で栽培していた「野良カブ」を作り続けています。

畑のはじに、植えられたカブだったそうで
名前もなく「野良カブ」と呼ばれていたのだとか。
木島家で作られてきた「野良カブ」は、丸いカブとは違い、
ゴツゴツとした 短い大根のような形をしています。
根っこがもじゃもじゃと たくさんついているそう。

木島さんは「野良カブ」の皮を剥いて、はやしてから(切り分けてから)
1ミリほどの厚さに スライスし
水で溶いた味噌や、塩をつけて シンプルに味わっているそう。
木島さんが用意してくれた「野良カブ」

ノラカブ 持ち

山ワサビのような香りがたち、部屋中に広がるようでした。
木島さんは この山ワサビにも似た香りが、たまらなく好きで
「また食べたくなる味」なのだとか。

カブりつくと「ツふ~ん」と香りがやわらかく、響くのです。
噛んでいると味わいがやってきます。

ノラカブ と

木島さんは、 野良カブ独特の香りを大切にしたくて
秋に実らせ 収穫。 ずっと作りつづけているそう。
種は 春に花を咲かせた「野良カブ」から採り、
次の栽培へと繋げてきました。

大台集落の歴史はおそよ300年とも言われています。
木島さんが住むお宅は築200年ということ。
長い歴史とともに 受け継がれてきたのだろう。と感じました。

ノラカブ 家

長い間、大台集落の木島家で受け継がれてきた「野良カブ」
先日、初めて! 多くの方にお披露目されました。
旧本荘 石沢地域で毎年 開催している
「石沢の新そばを 打ち 味わう会」で新そばに添えられたのです。
集落の 歴史と文化を抱いた 名前もない カブは、
その豊かな香りで、初めて食べる人を魅了したそう。

そばの会

井島さんは、今後「地元のそばと一緒に味わう」ことで 
地域ならではの魅力として大切にしていきたい。と お話していました。

木島家で守られ受け継がれてきた「野良カブ」
これから、地域の宝 として、多くの人に大切にされる存在になっていくことでしょうね。
ラジオでのお話を 迎えて下さった木島さん。どうもありがとうございました。

3人