藤里町では、毎年9月7日・8日 「浅間神社例大祭」が行われます。
この祭典で演じられる藤琴地区の伝統芸が「藤琴豊作踊り」です。
大名行列をかたどった行列で、棒使い・鋏箱・槍持ちなどが先頭に立ち
馬上の武士、お御輿などと行列を組み、戦の出陣の様と戦いの様子を演じ
町内を練り歩きます。
獅子舞や奴踊り、棒使い、そして駒踊りと称される馬上の武士は
秋田県無形文化財民俗芸能です。
歴史は古く、今から410年ほど前、秋田藩主 佐竹義宣公が、
水戸からお国替えをする際の 義宣公の道中の退屈をお慰めする
ために行われた 家臣の 道中芸 が源と伝えられています。
ラジパルは、宵祭りを控え出陣の準備をする
藤里町町民体育館へ お邪魔しました。
「藤琴豊作踊り」は「上若郷土芸能保存会」「志茂若郷土芸能会」の
二つの会によって受け継がれています。
お話を伺ったのは 志茂若郷土芸能会の菊地洋吾さん。
「駒踊り」は馬の頭と尾をかたどった木枠を腰に付け、後ろには旗をさし
甲冑のような衣装を身にまといます。
踊りは、木枠から下がる鮮やかな布を揺らし
片足ずつ上げて跳ねるそう。
両肩には「羽」と呼ばれる袖を着けますが、この「羽」を
両ひじで 勢い良く跳ね上げるのが特徴です。
良く見ると、受け継がれてきた衣装の「羽」には茶色く色がにじんでいます。
両肘で激しく上がる羽に打ち付けられた頬や耳からは血が出てくるのだとか
町内で駒踊りを毎年 行う演じ手には「羽」が当たることによる「たこ」が
両頬に出来ている方もいるそう。
こうして、演じられる「藤琴豊作踊り」は、
「上若郷土芸能保存会」「志茂若郷土芸能会」それぞれ、少しずつ違うそう。
(伝わってきたルーツが違うのだとか)
明日は、1日 町のさまざまな 場所で「豊作踊り」が披露されます。
勢いよく跳ね踊る「駒踊り」
藤里町に受け継がれる伝統芸能の圧巻の演技です!