今年2024年で「30代」を卒業します、廣田裕司です。
この歳になると、卒業したくなる“支配”がたくさんありますね。
ただ、ここでは書けません…

ちょうどリレーブログの担当にあたっている今週、16日土曜日に
明治安田J2ブラウブリッツ秋田は今シーズンのホーム 開幕戦を迎えます。
ABSテレビでは実況中継。私、実況を担当いたします。

ブラウブリッツ秋田は、クラブが2009年9月に設立され、今年15周年を迎えます。
実況に向けて、その辺りのことももう一度調べてみようと昔の資料を取り出しました。

そうです、取り出すんです。
今の時代は資料を探すにも、
パソコンで検索をかけたり、どこかのフォルダを探したりがほとんどですが、
15年前＝2009年というのは当時 私が入社3年目。
その頃は、資料もまだまだアナログだったなぁという思い出がよみがえってきました。
諸先輩方も新聞を切り抜き、スクラップを取り、そして私自身も何か「アナウンサーの仕事の影の努力の一面として、こういう地道な積み重ねがいつか花開くものだ」とあこがれをいだき、ずっと個人的にスクラップを取り続けていました。

作っていくうちに自分なりにちょうどいい印刷のサイズが見つかり、「すぐに探せてこその資料」というアドバイスをもとに、いかに見つけやすくファイリングするか工夫したものです。

競技ごとにファイルを変えて保存していました。

そういった紙のスクラップでの資料保存は、ずっと自分自身のプライドもあってずっと続けていましたが、2~3年前に卒業してしまいました。
やはりスポーツの試合のデータも、しかるべきサイトで、しかるべき検索をした方が
圧倒的に早く、効率的です。自分が欲する条件での検索、なんてことも簡単です。

また、私は新聞を縮小コピーして、面積を小さくしてからスクラップするタイプだったので、印刷が減るということも、この時代大切だと思ったこともあります。

でも、今回改めて昔の自分のスクラップ見直してみて、その良さを感じますよね。
ただのデータではなくて、新聞記事ですから、血が通っているとでもいうのでしょうか。

スポーツでいえば、どんな試合内容だったのか、どの選手がなんて言っていたのか、
自分自身の記憶と瞬時に結びつくものです。

そんな感覚が自然と身についていたのでしょうか、
そういえば私が作成しているスポーツチームの「試合データ」ファイルには
自分なりに備考欄を設けています。その試合を一言・一行でまとめるスペースです。

この一行が、手元のデータをただの数字の羅列ではなく、記憶に紐づく使える資料にしてくれています。

これからもこの感覚だけは卒業せずに、うまくデジタルとアナログの融合をはかりたいと思います。

若者たちにも、「便利だけがすべてじゃないぞ」と伝えたいところですが、
それを言うといよいよ30代を卒業して、おじさん化が加速しそうで踏み切れません。

というわけで、
ブラウブリッツ秋田というクラブが誕生したときからコツコツと蓄積した資料が花開く
瞬間もあるかもしれない、ブラウブリッツ秋田のホーム開幕戦実況中継。

ブラウブリッツ秋田vsベガルタ仙台
ABSテレビで16日（土）午後1時55分からの放送です！

アナウンス部リレーブログ、次回の担当は藤田さんです。