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2010年7月8日

もしも、タメ口

【きょうのテーマ】もしも、タメ口の世の中になったなら

あまりよろしくない「タメ口」という言葉。あえて今日はテーマに使ってみました。敬語(尊敬語・謙譲語・丁寧語)を排除した世の中になったならどうなるのか?というシミュレーションです。日本は目上や先輩に対して敬語を使うと言う文化があります。だからこのこのテーマが面白くなるのです。

2008年6月、秋田市の土崎南小学校の国語科の学習の一環でインタビューの授業をしに行ったことがあります。そこで始めに教えたのが「敬語を使いましょう」ということ。

もし使わなかったらどうなるか?ということをお手本で見せてみました。田村が初めて会った 土崎南小の教頭の今野久美子先生に対してのやりとりです。

田村「ちぃ〜っす 俺 田村」

今野「・・・今野です。」

田村「あのさぁ ここの学校長いの?」

今野「来て ○年です」

田村「へ〜〜え そうなんだあ。趣味とかは何かやってんの?」

今野「○○をやってます」

田村「えっ マジィ?」

わざとだと分かっていても、先生はおそらく気分を害されたことでしょう。先生よりも年下でペーペーの田村からいきなり 初対面で「タメ口」でインタビュー(?)されたわけですから。周りで見ていたK先生やS先生も若干ひやひやしてたことと思います。嬉しかったのは5年生のみんなが笑ってくれたこと。つまり「おかしいこと」だと認識してくれたのです。これで何も感じなければ神経をすり減らして今野先生に挑んだ意味がありません。

職業柄、いろいろな方にインタビューする機会があります。日本語のプロとしても、やはり放送では適当な言葉を選択する必要があります。

放送で気になるのが、小学生に対して「いらっしゃいました」とか中学生に対して「伺います」とかいう尊敬語・謙譲語の使い方です。こちらが聞く側だとしても、年齢の開きがありすぎてやはりおかしい表現です。しかも社会人と学生・生徒・児童です。こういう場合は丁寧語で十分。

高校生に対して「おっしゃった」「お越し下さいました」
中学生に対して「召し上がった」「拝見すると・・・」
こういう使い方をするとまず田村に説教をされます(笑)

じゃあ現在36歳(あと2ヶ月で37歳)の田村のボーダーラインはどうか?

尊敬語・謙譲語を使わないのは、学生以下。
例えば社会人になった人にはある程度尊敬語と謙譲語を使います。同じ大人同士という感覚で。ただし、大学生や専門学校生には使わない。社会人でも、最近はあまり年齢が離れていると尊敬語や謙譲語は使わない。ただし丁寧語は使う。

ここからここはボーダーだって言うのはありません。
TPOによって使い分けるのもアナウンサーの仕事です。

新スタッフの尾留川さんによると、フランス語にも敬語があるそうです。英語にも「Sir」という敬意を表す言葉もありますし(日本の敬語とは違いますが)、ドイツ語でも、韓国語でも敬語はあるそうです。目上の人(年配者・上司・先生・上官等)を敬うという意識は世界の共通なんですね。

ちなみに普段敬語を正しく使っていると、わざと慇懃に後輩やネコやイヌに敬語を使ったとき、もしくは、わざと目上の人にぞんざいな言葉を使ったとき、かなりの確率でウケが取れるんですよね〜

【本日のごくじょう写真】

今月2〜17日スイスのモントルーで「モントルージャズフェスティバル」が開かれています。
1975年のこのフェスティバルでビルエバンスの演奏を収録したCDに謎の音が収録されている。その音を出したのが、映像作家で、秋田市のジャズ喫茶ロンドのマスターでもある那珂静男(ナカシズオ)さんだ〜
他社にはない須藤聖寳ディレクターの抜きネタです(笑)

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