2009年5月14日(木)
賀内です。
きょうの「あさ採りワイド」では、64歳という若さで亡くなった作曲家・三木たかしさんの作品を特集してお送りしました。
・「みずいろの手紙」(あべ静江)。
しっとり、透き通った彼女の声質に、これ以上はないというくらいフィットしたやさしいメロディが印象的でしたね。「コーヒーショップで」も、三木作品でした。
・「ふり向くな君は美しい」(ザ・バーズ)。
言わずと知れた、全国高校サッカー選手権の歌。1976年に発表されました。それまでスポーツの歌といえば、「若い力」などのような行進曲調が多かったのが、8ビートのリズムで歌われるこの曲は、スポーツソングの新しい時代を告げました。
・「夜明けの仲間たち」(麻生詩織)。
ABSラジオでも放送されていた「歌うヘッドライト」のエンドテーマ。午前3時から5時までの放送でした。この番組、おしまいのあいさつが「さようなら」ではなくて「行ってらっしゃい」なのです。パーソナリティが「行ってらっしゃーい!」とコールする中、この歌が流れてくるという印象的なエンディング。夜が白々と明けてくる頃、この「行ってらっしゃーい」と、「夜明けの仲間たち」の歌に励まされたというかた、多かったはずです。
曲をかけた直後、さっそくメッセージが寄せられました。「以前長距離トラックを運転していて、歌うヘッドライトを聞いていました。秋田と羽田を往復。羽田が近付いてきた頃、この曲でした」そうです。そう、この歌は、夜通し働く人への応援歌だったのです。
・「もしも明日が」(わらべ)。
のぞみ・かなえ・たまえ、と言ったって、若い人はわからないんだろうなー。ういういしい踊りと歌声。欽ちゃんファミリーの一員でした。お母さん役は真屋順子さんでしたね。
・「乙女のワルツ」(伊藤咲子)。
三木たかしさんというと、「津軽海峡・冬景色」やテレサ・テンの一連のヒット曲など、演歌系の人に思われがちですが、アイドル歌謡も数多くありました。起伏に富んで劇的なメロディを、切なく訴えるような伊藤咲子の歌声が絶妙に生かしきって、名曲になりました(と、私は思ってますが...。『君かわいいね』や『青い鳥逃げても』もよかったなあ)。
・「時の流れに身をまかせ」(テレサ・テン)。
もちろん、三木メロディの代表作。この歌、最初は低音から始まりますが、ラストの「そばに置いてね」あたりはすごい高音です。テレサ・テンさんは今ごろあの世で「先生、いい歌をたくさんありがとうございました」と言いながら、三木さんを迎えているかもしれません。
忌野清志郎さん、三木たかしさん...訃報のたびに特集を組みますが、昭和がますます遠くなっていくのを感じます。