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2009年3月12日

2009年3月12日(木)

賀内です。

今日のゲストはフルート奏者の佐藤蘭子さん。にかほ市のかたです。
佐藤さんがよく演奏するのは、モーツアルトやバッハといったクラシックとは違う「現代音楽」というジャンルです。スタジオでちょっとだけ演奏していただいたのは、武満徹(たけみつ とおる)が作曲した「Voice」という曲でした。

 

特殊な技法で演奏され、フルートの音も、邦楽の笛のような鳴らし方だったり、楽器を口から離して叫び声を上げたりします。その場のアドリブのように聞こえますが、楽譜にちゃんとそう書かれてあるのです。その楽譜も、普通の書き方ではなく、音符が四角だったり三角だったり、見慣れない音符や記号がいっぱいですが、それぞれ奏法が細かく指定されています。

佐藤さんはスイスに7年間留学したのですが、それまでは現代作品のあまり接することはありませんでした。ところがスイスは日本よりも現代音楽が盛んで、そういった演奏会も多く、聴いたり教わったりしているうちに、惹かれていったということです。

現代音楽は、演奏するほうも聞くほうも、一種の緊迫感というか、普通のクラシックのコンサートにはない、一種独特の雰囲気に包まれます。佐藤さんも「頭の中でいろいろなことが思い浮かぶ」と言っています。ベートーベンやブラームスが、多くの人が食べるスタンダードなメニューとすれば、現代音楽は、注文の数は少ないけれどもハマると癖になる一品、と例えることもできるでしょうか。
秋田では、まだ現代音楽に親しむ人は多くないかもしれませんが、新しい文化が芽生えそうです。

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